焼きドーナツが固くなる原因とふんわり仕上げるコツ

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焼きドーナツが固くなる原因とふんわり仕上げるコツ

「焼きドーナツを作ったのに、なんだか固い」「パサパサして美味しくない」
そんな悩みを感じたことはありませんか?

見た目は可愛いのに、食感がいまいち——。
実は、焼きドーナツが固くなる原因には、いくつもの「落とし穴」があります。

この記事では、プロの視点で、固くなる理由と、ふんわり仕上げるための具体的なコツをわかりやすく解説します。
家庭のオーブンでも再現できる実践的な内容です。


焼きドーナツが固くなる5つの原因

① 生地の混ぜすぎ

最も多い原因がこれ。
粉類を加えたあとに混ぜすぎると、グルテンが発生して生地が弾力を持ち、焼き上がりが固くなります。

対策:

  • 粉を入れたら「さっくり混ぜる」だけ

  • ゴムベラで底から返すように混ぜ、粉気がなくなったらストップ

  • ミキサーは使わず、手で混ぜる方が失敗しにくい


② 油脂が少ない

焼きドーナツは「揚げない」ぶん、油分が足りないと一気にパサつくお菓子です。
バターや油は、しっとり感を出すために欠かせません。

対策:

  • サラダ油・バター・太白ごま油などを適量加える

  • ノンオイルにする場合は、ヨーグルトや豆乳でしっとり感を補う

  • バターは必ず室温に戻してから混ぜる


③ 焼きすぎ

焼きすぎると水分が蒸発し、外はカチカチ・中はパサパサに。
オーブン温度が高い場合も同じ現象が起こります。

対策:

  • 170℃前後の低温でじっくり焼く

  • 竹串を刺して生地がつかなくなったらすぐ取り出す

  • 焼き時間の目安:15〜18分(型やオーブンによって調整)


④ 水分量が足りない

粉が多すぎたり、卵や牛乳が少なすぎると、生地のまとまりが悪くなります。
この状態で焼くと密度が高く、硬い食感になります。

対策:

  • 生地が重いと感じたら、牛乳を大さじ1〜2足す

  • 材料は常温に戻してから混ぜる(冷たいと分離しやすい)

  • 粉の計量は正確に。多いだけで一気に固くなる


⑤ 焼きムラ・型離れの悪さ

型に油を塗らずに焼くと、表面がくっついて水分が逃げやすくなります。
これが部分的な乾燥を生み、全体が固くなる原因になります。

対策:

  • 型には油を薄く塗るか、バターを塗って薄力粉をはたく

  • 焼成中に位置を途中で入れ替え、ムラを防ぐ

  • 焼き上がり後はすぐ型から外す(蒸気で湿らない)


ふんわり仕上げる5つのプロのコツ

① 卵をしっかり泡立てる

焼きドーナツのふんわり感を決めるのは、卵の泡立て具合です。
しっかり空気を含ませることで軽やかな口当たりになります。

ポイント:

  • 卵と砂糖を白っぽくなるまで混ぜる

  • ハンドミキサーなら「もったり」とするまで泡立てる

  • 泡を潰さないよう、粉類はヘラで静かに混ぜる


② ベーキングパウダーを正しく計量する

膨らみ不足=密度が高い=固い、という悪循環。
逆に入れすぎると苦味や割れの原因になります。

適量の目安:

  • 薄力粉100gに対してベーキングパウダー3g前後

  • 均一に混ざるよう、粉と一緒にふるう


③ 油分と水分の黄金バランス

油脂が多いとしっとり、水分が多いとふんわり。
この2つのバランスを取ることで、理想の食感に近づきます。

基本配合の目安:

材料
薄力粉 100g
1個
砂糖 40〜50g
牛乳または豆乳 30〜40ml
サラダ油または溶かしバター 20〜30g

④ 焼き上がり後は「すぐラップ」

焼きたてのドーナツは、水分が飛びやすい状態です。
粗熱が取れたタイミングですぐラップに包むことで、水分を閉じ込め、翌日もふんわりが持続します。

さらに美味しくする裏ワザ:

  • 翌日食べるときは電子レンジで5秒温める

  • トースターで表面を軽くリベイクすれば香ばしさも復活


⑤ 材料を常温に戻す

冷たい材料を使うと、油脂が固まってムラになります。
特に卵とバターは**室温(20〜25℃)**がベスト。
均一な生地になり、焼き上がりの柔らかさが安定します。


ふんわり焼きドーナツを作る応用アイデア

  • ヨーグルトを加える:酸味で柔らかく、しっとり長持ち

  • はちみつを入れる:保湿効果でパサつきを防ぐ

  • 薄力粉の一部を米粉に置き換える:軽やかで口どけの良い食感に


よくある失敗と対策まとめ

症状 原因 対策
外が焦げて中が固い 焼き温度が高すぎ 170℃以下でじっくり焼く
ぱさぱさ・口の中で粉っぽい 水分・油分不足 牛乳・油を少し足す
膨らまない ベーキングパウダーが古い 新しいものに交換
表面が割れる オーブン温度が高い 温度を下げて時間を延ばす
もっちりしすぎ 混ぜすぎ 粉を加えたら手早くストップ

まとめ:焼きドーナツは“混ぜすぎず・焼きすぎず”が基本

焼きドーナツが固くなる最大の原因は、
「混ぜすぎ」「焼きすぎ」「水分不足」。

この3点を意識するだけで、食感が見違えるほど変わります。

  • 粉を加えたらサッと混ぜる

  • 水分・油分のバランスを整える

  • 焼き時間は短めにチェック

  • 焼き上がりはラップで保湿

これを守れば、家庭でもふんわり軽いカフェ風ドーナツが作れます。
揚げないからこそ、食感にこだわって理想の焼きドーナツを楽しみましょう。